『ニングル』2008

北海道。富良野岳の山裾に拡がる原生林に囲まれた開拓者の村、ピエベツ。

村の若者ユタ(勇太)とかやの結婚式の夜、宴会を抜け出したユタとスカンポ、幼なじみの才三。

彼等は、昔遊んだ森の奥で身長15cmほどの小さな人間に出会います。

「森ヲ伐ルナ、伐ッタラ村ハ滅ビル」という不思議な言葉を残して去った彼等の存在を村人は信じようとしません。

そればかりか、ようやく決まった原生林伐採に邪魔が入ることを恐れ、口を封じようとします。

そして、才三と一緒に、”ニングル”と呼ばれる彼等の言葉を聞いた筈のユタまでも彼等の存在を否定するのでした。

才三の伝えるニングル達の忠告を笑い飛ばし開発を進める村人は、目の前の豊かさに安心し、様々な災害が村を襲っても森からの警告に気づこうとしません

環境保全をテーマに数々の作品を発表し、警告を発し続ける倉本塾長が渾身の力を込めて描いた、富良野の森と人々の物語―――。

★2009年1月16日(金)~2月14日(土)