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富良野GROUP公演『屋根』について

2016年に上演されます、富良野GROUP公演 『屋根』に関して、ご紹介させて頂きます。
この演劇作品の作・演出の倉本は、今から約30年前に、私財を投じ、シナリオライターと役者を養成する私塾『富良野塾』を設立し、主にテレビ業界に優秀な人材を送り出しました。
「富良野塾」として演劇作品の製作・上演を行い、身近な題材から、時代に警鐘を鳴らすメッセージのこもった作風が、多くの観客の共感を呼びました。
富良野塾は2010年に閉塾しましたが、OBを中心に「富良野GROUP 」として再編され、よりハイレベルな創作活動の実践を目指して今日に至っております。
舞台『屋根』は、その富良野塾時代の2001年の3月に初演された作品で、当時のパンフレットに倉本は「作者の言葉」として、こう書いています。

家は朽ちるとき、不思議と最後まで屋根を残す。そういう廃屋を何軒も見てきた。
子供の頃、よく屋根に上って遊んだ。
足の下にあって支えてくれるものが傾いているというあの不安定な感覚。見つかると怒られるという罪の意識の中でうしろめたく味わうあの充足感。
空襲の最中屋根へ上り、木で作った機関銃で上空のB29をダダダと模擬繰射し、目の玉がとび出る程怒鳴られたこともある。
屋根はその下に住むものの出来事を逐一見つめ、ひそかに笑ったり、涙を流したりして来たにちがいない。もしかしたら屋根はそうした出来事を、我々が疲れ果て眠ってしまった後で、つぶさに星たちに語ったかもしれない。
この物語は云うならば屋根が、星たちに語った物語りである。
屋根はその客観的俯瞰の目線で、大正から今への日本の歩みをどのように星へ伝えただろうか。主観にまみれたマスコミの報道より屋根という客観の語り部の話が、どうにも僕には気になってならない。
戦前僕らは物不足の中で、かつかつの暮しを強いられてきた。それがあの凄さまじい復興の中で、たちまち解消し、ばかりか逆に「豊か」と云う名の物の溢れる時代を招いた。需要と供給のバランスが崩れ、充満した物品を浪費せよと経済社会は声高かに叫び出した。
節約が善であり浪費は悪である。そういう教育を受けて来た我々は、この転換に震えて立ちすくむ。
時代の為に死んで行ったものたち、ひっそり耐えて生きて来たものたち。
この人々の人生の物語を、屋根は星たちにどう語ったか。
そのことを静かに考えてみたい。

激動の、そして激変の、大正・昭和・平成時代を生き抜いた人々の歴史を、倉本は富良野の山里に暮らす明治生まれの一組の夫婦の人生模様に織り込んで描き出します。
舞台が富良野の山里、ということでドラマ『北の国から』をイメージしてもらえると分かりやすいと思われますが、現在の畑が折り重なる美しい田園風景の元々の姿、荒れた原野を開拓するところから物語は始まります。丁度、田中邦衛さん演じる『北の国から』の主人公・黒板五郎の父親の世代。名優・大滝秀治さんが演じた清吉おじさんの世代――。機械に頼らず、家族の幸せのため、毎日泥だらけ・汗だらけになって、這いつくばって土と格闘してきた、あの時代の一組の夫婦の物語です。

今の日本人が忘れてしまった大切なことが、物語の端々に語られ、観客の心に深く刻み込まれる、そんな語り口の芝居になっています。
今、この芝居を作っている倉本以下、私たち全員の願いは、一人でも多くの人々に、この作品を通して、明治・大正生まれの祖父の世代の生き様を思い出してほしいということです。そこには、日本人として、忘れてはいけない珠玉の人生訓があります。
特に平成生まれの若い世代には、あの時代の日本人が、どんな「覚悟」で、どんな「姿勢」で生きてきたかを知ることは、何よりも大きな意義があると感じます。
それを倉本は、堅苦しい説教ではなく、舞台作品という一つの「エンターテインメント」に織り込んで表現していますので、この芝居を観ることは、日本人のすべての世代にとって、何よりも得がたい、稀有の機会になると確信しています。

ぜひ、一人でも多くの方の観劇が可能になりますように、ぜひ皆様のご協力を、心からお願いする次第です。どうぞよろしくお願い致します。

富良野GROUP 一同

あらすじ

大正十二年、北海道富良野の小さな開拓小屋で結ばれた夫婦、根来(ねごろ)公平・しの。二人の間には九人の子どもが誕生し、一家は公平が建てた小さな柾ぶきの屋根の下で貧しいながらも歌声の絶えない幸せな暮らしを営んでいた。

昭和十八年、太平洋戦争の荒波は山奥の彼等の家にも押し寄せる。長男一平、次男次郎の出兵に続き、翌年には三男三平にも徴兵命令が下る。「戦争はいやだ。オラ、逃げる」と言い出す三平を説き伏せる公平。しかしその直後、三平は屋根の上で服毒自殺を遂げる。

昭和二十年、戦争は終結する。

時は流れ、世の中は貧しい節約の時代から豊かな消費の時代へと移り変わる。末息子の六郎夫婦の元で隠居している公平としの。浪費の時代、借金の時代と叫ばれる世間の流れに背くかのように、老夫婦は子どもたちの捨てた古着を裂いて縄を綯い始める。農地改良による自然破壊、炭鉱の閉鎖。ようやく手に入れた「豊か」と言われる時代の中で一家に暗い影が忍び寄る。そんな時、しのは屋根の上で、死んでしまったはずの三平の姿を見る。

※このあらすじは、前回公演時のものをベースにしております。

キャスト

加藤 久雅 熊耳 慶 森上 千絵 納谷 真大 水津 聡 久保 隆徳 前 有佳 有門 正太郎
東 誠一郎 久保 明子 杉吉 結 松本 りき 富 由美子 大山 茂樹 末広 透 金井 修
長谷川 奈緒美 町屋 圭祐 芳野 史明 黨 清信 三池 優 村田 純 松本 ふみか
竹原 圭一 能登屋 駿介 三須 杏奈 他

公演スケジュール

公演日 開演
時間
開催地・劇場 チケット料金 お問合せ先など 発売日
1
16日
(土)

24日
(日)
詳細 北海道 富良野市
富良野演劇工場
一般 3,500円(当日4,000円)
演劇工房会員 3,000円
小・中学生 1,500円
富良野演劇工場
(0167-39-0333)
発売中
27日
(水)
19:00 釧路
釧路市生涯学習センター(まなぼっと幣舞)
一般 3,500円(当日4,000円)
高校生以下 1,000円
      (当日1,500円)
釧路演劇協議会(片桐)
(0154-41-8181)
発売中
30日
(土)
14:00 幕別
幕別町百年記念ホール
A席 3,500円(当日4,000円)
B席 3,000円(当日3,500円)
幕別百年記念ホール
(0155-56-8600)
発売中
公演日 開演
時間
開催地・劇場 チケット料金 お問合せ先など 発売日
2
2日
(火)
19:00 宮城県 仙台市
東京エレクトロンホール宮城
S席 4,800円
A席 4,500円
3階B席〈学生割引席〉1,000円(高校生以下に限る)
東京エレクトロンホール宮城
(022-225-8641)
発売中
5日
(金)
19:00 東京都 新国立劇場 中劇場 S席 6,500円
A席 5,500円
サンライズプロモーション
東京

(0570-00-3337)
完売
6日
(土)
12:30
17:30
7日
(日)
12:30
10日
(水)
18:30 岐阜県 可児市
可児市文化創造センター
一般 4,000円
18歳以下 2,000円
可児市文化創造センター
(0574-60-3311)
完売
11日
(木)
14:00
13日
(土)
14:00 京都府 京都市
京都劇場
6,000円 キョードーインフォメーション
(0570-200-888)
発売中
14日
(日)
14:00
16日
(火)
19:00 広島県 広島市
アステールプラザ・中ホール
4,800円 TSS事業部
(082-253-1010)
発売中
18日
(木)
18:30 高知県 高知市
高知市文化ホール・カルポート
3,500円(当日 4,000円)
高知市文化ホール・カルポート
(088-883-5071)
発売中
21日
(日)
13:30 鹿児島県 熊毛郡
種子島こりーな
一般指定 4,000円
一般自由 3,500円
中高生〈自由席〉1,000円
小学生〈自由席〉500円
種子島こりーな
(0997-27-3711)
発売中
23日
(火)
19:00 福岡県 北九州市
北九州芸術劇場
3,500円(当日 4,000円) 北九州文化芸術事業協議会(里山を考える会)
(093-616-7480)
発売中
25日
(木)
19:00 朝倉市
朝倉市総合市民センター
3,500円 朝倉文化振興協会
(0946-24-5047)
発売中
27日
(土)
18:30 大分県 日田市
日田市民文化会館(パトリア日田)
3,500円(当日 4,000円) 日田市民文化会館(パトリア日田)
(0973-25-5000)
発売中
29日
(月)
18:30 愛媛県 今治市
今治市公会堂
S席 4,000円(当日 4,500円)
A席 3,500円(当日 4,000円)
しまなみアースランド
(0898-32-5375)
完売
公演日 開演
時間
開催地・劇場 チケット料金 お問合せ先など 発売日
3
2日
(水)
19:00 愛媛県 松山市
ひめぎんホール・サブホール
S席 4,000円(当日 4,500円)
A席 3,500円(当日 4,000円)
ひめぎんホール・サブホール
(089-923-5111)
発売中
4日
(金)
19:00 愛知県 名古屋市
芸術創造センター
5,000円 中日新聞コンサートデスク
(052-308-8282)
発売中
5日
(土)
12:30
17:30
7日
(月)
19:00 岡山県 倉敷市
倉敷市芸文館
S指定席〈1階席〉 3,000円
(当日券 3,500円)
A自由席〈2階席〉 2,500円
(当日券 3,000円)
岡山放送事業推進部
(086-941-0091)
完売
9日
(水)
19:00 津山市
津山文化センター 大ホール
S指定席〈1階席〉 3,000円
(当日券 3,500円)
A自由席(2,3階席) 2,500円
(当日券 3,000円)
岡山放送事業推進部
(086-941-0091)
発売中
12日
(土)
13:00 大阪府 大阪市
森ノ宮ピロティホール
6,000円 キョードーインフォメーション
(0570-200-888)
発売中
18:00
13日
(日)
14:00
14日
(月)
18:30 和歌山県 田辺市
紀南文化会館

紀南文化会館
(0739-25-3033)

16日
(水)
19:00 静岡県 磐田市
磐田市民文化会館
SS席 5,000円
S席 4,000円
A席 3,000円
高校生以下 2,000円(SS席除く)
磐田文化振興会
(0538-35-7133)
完売
18日
(金)
19:00 宮城県 大崎市
大崎市岩出山文化会館
3,500円(当日 4,000円) あ・ら・伊達な道の駅(大崎公演実行委員会事務局)
(0229-73-2236)
完売
20日
(日)
13:00 秋田県 秋田市
秋田市文化会館
S席 3,500円(当日券 3,800円)
A席 3,000円(当日券 3,300円)
秋田放送
(018-824-8500)
発売中
22日
(火)
19:00 北秋田市
北秋田市文化会館
3,500円(当日券 3,800円) 北秋田市文化会館
(0186-62-3311)
発売中
24日
(木)
19:00 北海道 札幌市
札幌市教育文化会館
5,400円 UHB事業開発部
(011-214-5242)
完売
公演日 開演
時間
開催地・劇場 チケット料金 お問合せ先など 発売日